本当のニューヨークスタイルのパンは。。。

「ニューヨーク?アメリカの食べ物〜、それだけで企画通らないから」って門前払いされたことあるわ某社で。自分が表現したいことが伝わらないという事は演劇時代に嫌というほど経験していて慣れてはいたけど、食べ物でも伝わらない事があるとは、まるで「貴方の言うことはウソで、貴方の味覚も変じゃないの」と言われたみたいで、自分の無力さに凹んでしまったわ。だって、ニューヨークのパンは本当に美味しいんだから。ウソじゃないわって悲しかったの、すっごく前の出来事。

ニューヨークのパンというとベーグル。NYのベーグルは本当に普通に美味しいんですよ〜。専門店も当たり前のように街のあちらこちらにあるし、24時間稼働しているベーグルショップもあります。日本では出会えないニューヨークテイストのベーグルが食べたくて、クラスまで作ってしまったのが、かれこれ15年前。当初、ベーグルがパンということさえ知られていなかったのが今やウソのようですね。

毎年、ニューヨークへ訪れますが、最近はベーグルよりもハード系のパンを沢山買ってきます。それは、粉の熟成した味わい深いパンで、言えば醤油や味噌の通じる香りがするパンなんです。そういうパンが大好きなんですよ。日本のは味が優しいかな〜。日本の食文化に醤油、味噌があるのに、そういう香りがするパン、ないですね〜。

昨年、秋よりスタートしたBonBメンバーツィッターで、自然酵母のパンが焼ける様子やコツをつぶやいています。私のつぶやきにつられてメンバーのフォロワーも「こんなに簡単に焼けるなんて知らなかった、超楽しい(^O^)/」とつぶやきながら、自然酵母パン焼きを楽しんでいるようです。この自然酵母のパンというのは旬の果物から酵母を起こしてパンを焼くというものですが少し時間がかかります。この時間がかかるというのはテクニックがなくとも、パンが美味しくなることなので実は初心者向きともいえるんですよ。なのに粉がしっかり熟成して味わい深いパンが焼けるんです。まさにこのパンこそ、ニューヨークのベーカリーが焼くパンです。少し酸味のあるパンドカンパーニュ、好きなオリーブオイルをつけたくなる全粒粉のパン、チーズとワインに合うパン。ニューヨークスタイルのパンはベーグルだけではなく、本当の意味で時間をかけて焼くこの自然酵母がニューヨークスタイルのパンと言えると思います。

今が旬といえば、さつまいも酵母のパンいい味してますよ。味も大きさもニューヨークのグリーンマーケットのパンのよう。毎朝、お気に入りのオリーブオイルにつけて頂いています。朝食にパンが美味しいと機嫌がいいんです。さつまいも酵母はね、いも焼酎になろうとするのが面白いですよね。いも焼酎になる前にお水で薄めて面倒みています。他にも、いちごやりんごの酵母など、酵母の味わいに合わせてパン焼いてます。

パン作りは口伝えで伝わった食べ物です。作り方に決まりはないと思っています。メンバーには私のようなうるさ方がフォローしてアドバイスしていますが、そうでない方にも近くに経験からアドバイスしてくれる人いると美味しいパン焼けるようになるんですけどね〜。

酵母の息づかいを見れば、いつパンを焼けばいいかわかるものですよ(*^_^*)