ニューヨークは「free」(kayo先生の2014NY総論)

年に一度は必ずニューヨークへ訪れております。ここ数年は、楽しいから、旅行気分でというよりは、内心「今年も行かないとだめだわ〜。創作意欲の針が動かん!」と体力の限界を感じながらも、自ら叱咤激励しつつニューヨークへ行っております。テーマを決めて情報収集に街を歩き回り、創作意欲の針がふれるNY物を探しまわるのが私の仕事。それはパンの食べ歩き♪なんて、心はずむというものではなく、まるで、運動会のパン食い競争、飴玉探し競争なものです(この例え、わかります??)
「毎年、NYって、そんなに何かあるんですか?」と聞かれたら、即答で「あります!いろんな面を見せてくれますよ〜、日頃、ゆるんだ私の脳みそを刺激してくれるんですよニューヨークは。。)^o^(」
今年のニューヨークは、昨年、病院入院生活初体験したことがきっかけで、自分の健康と真剣に向き合ったこともあり「ヘルシー」をテーマに行ってきました(^^)
まずは、成田発のフライトの機内食も低脂肪食(Low Fat Meal)を事前にリクエストしてみました(上写真)。通常の食事と比べると量が少なめで、脂身の少ないお肉や白身魚ライ麦パンがつくなど、食後にもたれるような事もなく、私のお腹にはちょうど良いおさまり感がありました。ロングフライトにはこのくらいの食事がよろしいかと。その上、特別食なので通常食が配られる頃には、こちらは食べ終わるというタイミングも良いですよ。ちょっと気にしている人は、事前にリクエストしておくのお勧めです。

さて、私が知る限りでは20年以上前から、ニューヨークはヘルシー志向が強い街といわれておりますが、最近は益々「free」物が増えてます。この場合のfreeは自由にいっぱい使ってるという意味ではなく、その逆で「ない、使ってない」という意味です。
fat(脂肪)-free, sugar(砂糖)-free, dairy(乳製品)-free, cholesterol(コレステロール)-free, gluten(グルテン)-freeなど。それとは別に、宗教上の決まりで、ハラル、コーシャーとか、その上、ヴィーガンベジタリアンとか。ニューヨークは食にいっぱい決まりごとがありまする〜。
それだけ、食に関心があるということで、食が大切であるという事の意識の現れでもあるのかと思いたい(現状があまりにも酷いなんて事ないですよね〜^_^;)。

シュガーフリーと書いてある割には、甘〜い、とか、ファットフリーなのに凄くねっとりしてるとか、乳製品使ってないはずなのに乳っぽいとか、グルテンフリーなのに粘ってるとか。これらは、すべて代替食品を使って、そのように工夫されているものなのです。
中でもグルテンフリー物が増えてきているのが気になります。グルテンとは小麦系のものに含まれているタンパク質でパン作りにかかせない弾力を出してくれるほかに、ビタミンやミネラルも豊富です。和食には精進料理に使われるお麩がそれです。日本では多くの調味料にも含まれています。

気になるので私なりに調べてみました。
小麦のトラブルには次の3つがあるそうです、小麦アレルギー、グルテン不耐性、セリアック病。
中でもこのセリアック病というのが欧米人に多い病だそうで、グルテンがお腹の中でトラブルがおきるとのこと。遺伝的要素が強いようですが、欧米で増えている病だそうです。この病の人はグルテンを摂取しない食生活が必要です。ニューヨークでもグルテンフリーが増えているのはこの病のせいなのかもしれません。間違ってはいけないのは、この病になるのを恐れて今からパンを食べないとか、グルテンフリー食にするとか、それは全く違う考えだと思っています。それは交通事故にあうかもしれないから外に出ない、という事に等しいのですよ。


グルテンフリー粉(グルテン不使用万能粉)。小麦粉の代替のものとしてオーガニックスーパーで購入できます。成分は、雑穀系の粉や米粉、豆粉などがブレンドしてあります。パンもお菓子も作れます。というわけで作ってみましたブリオッシュ(左写真)。小麦粉と違って捏ねる必要がないので作るの楽ちん。焼き上がりはフワフワ感は小麦と同じわけにはいかないけど、極端にボソボソせず、思ったより悪くない、ありかも、と感じました。でも小麦パンを食べ慣れてる私にとっては、毎日、グルテンフリーは、ちょっと厳しい(^_^.)
因みに、この病は白人に多く、有色人種には少ないらしいので、よって、日本人は少ないとのことです。

教室に参加する人から、乳製品アレルギー、お魚アレルギー、甲殻類アレルギー、野菜アレルギーなど色々なお話しを伺います。一般的に身体に良いといわれている食べ物が体質によっては体調崩す原因になるという事です。つまり、身体に良い食べ物というのは、ご自分の身体の中にあるという事、情報に振り回されてはいけないということです。

最近は情報だけが先行し、「〜を食べるべからず」的な情報がSNSを通しても流れてもきますが、私たちは表面上の情報だけに左右されて食をつまらい物にしてはいけないのです。何より食べることが恐怖になってしまうことは絶対にあってはいけないのです。それは「食べる=生きる」が基本だからです。

私たちは「健康」であるという事が大切なのです。
それは、まず、自分の体質を知ることから始まります。自分の体質にあったストレスのない、楽しい食生活を一人ひとりが考える必要があるのです。それこそが食育の原点ではないかしら。

私は幸いにも魚、肉、野菜、乳製品、砂糖、甲殻類、果物、そしてグルテンも今のところ大丈夫です。少し残念なことには、どうやらアルコール分解酵素が少ないのか弱いのか(-_-;)というところでしょうか。
オーガニックのお総菜屋さん「脳みそに栄養を!(feed your brain)」の小冊子(左)。このキャッチフレーズのように、ちゃんと脳みそに届くような食べ方も知る必要があるんです。それは、誰がわかることでもなく、自分で自分の身体とちゃんと向き合えばいいことではないかしら。

ニューヨークの面白いところは、free食も、ベジタリアン食、ヴィーガン食、ハラル、コーシャーミールなど、いろいろな食の世界が共存しているということです。その共存こそがニューヨークフードといえる気がしております。


そんな事を強く感じた今年のニューヨークは、この秋のイートコースには、ヴィーガングルテンフリー、シュガーフリー、ベジタリアンなどのメニューの他に、私のお気に入りパンでジューイッシュのバブカもいよいよ登場します(^○^)
《美味しいものはボーダレス》

大手コーヒー屋さんも、いよいよヘルシー、エナジー高麗人参入りドリンクを発売しております(右写真)。コーヒーに高麗人参入っているのは微妙でした(;O;)

ニューヨークは益々ヘルシー戦争加熱してきておりますよ〜(^_^.)

kayo先生の健康法は、好き嫌いせずに何でも食べる。でも食べ過ぎない。適度な運動(主に水泳)、そして、心と脳みそを刺激してくれる人との出逢いですかね〜(*^^)v

国ごとに食文化があり、その上に培った文化があるものを、他国の人間が、意味もわからず否定したり非難したりすることは、私は好きになれない(`´)。