Kayo先生が20年前に焼いたパン。。。

今から20年位前はニューヨークにいました。アパートに小さい備え付けのオーブンがあってね。その頃は、小麦粉やイーストのことも全く知らなくて、でも、英語本のレシピーみながら、適当にパンを焼いていました。今から見ると本当に未熟なパンって感じがします。NYに行くまで自分でパンを焼くなんていう考えは全くなかったわけですから、「ニューヨークの小さいアパートの部屋で、日曜日に夕食のために自分でパンを焼く。近くのデリでサーモンやサラダ、フルーツを買ってテーブルに並べる」ってそれだけで満足感、充実感がありました。大袈裟な食事ではないけど豊かな感じがして好きでしたね。

私が初めて焼いたパンはこんな感じでした。形もいびつだし、作り方も細かいことはなく「膨らんだら焼く」というだけです。ベーグルなんて凸凹です。次の日には、ぱっさりしたパンになったり、かたくなったりしましたが、パンを作ることのストレスはまったく感じませんでした。当時は「パンを焼く生活」があることが楽しかったんですね。それもニューヨークという場所でね♪こだわる事もなく、追求することもなく、自然に生活の中にパンがあったという感じでした。

「ブレッドオンブレッドの原点はいつもそこにあるんです」
今やブレッドオンブレッドのパンはNYスタイルでお洒落なパンに成長しておりますが、原点は凸凹ベーグルなんですよ(*^_^*)凸凹だって、かたくなったっていいんです。私たちはパン屋さんになるわけではないんですから。

パンを焼くくらいの心の余裕がありますか?

パンの作り方だけ知ればいいという人もいるでしょう。
私がNYの生活の中で感じたこと、パンを焼くときのアバウト感、パンが膨らむワクワク感、焼き立てパンの一口目のドキドキ感、みんなで食べる時のワイワイ感、次の日の硬くなったパンのウルウル感、それでも、また焼くルンルン感。。。それが、ブレッドオンブレッドのパン作りなんです。最初から優等生のパンが焼けるわけがないし、そんな必要もないし、目指すこともないのね。ブレッドオンブレッドのパンが美味しいとしたら、それは、本当に面白いと感じて作っているということなの。

だから、いつも皆に言うの「パン焼きは面白くなると、美味しくなるのよ」ってね。

初めて焼いたパンはもう20年以上も前ですが、今なお益々パン焼きが面白いし、そのことを参加した人に伝えることは本当に楽しいことなの。

レシピ本にいくら細かく説明が書いてあっても、焼き立てパンの幸せな香りは伝えられないし、アバウト感も伝えられないし、どんなに楽しいことかもライブでしか伝えることができないわ(^^ゞ

貴方にとってパンを焼くってどういうことですか???

自分でいうのもなんですが、91年NYから帰国後に、NYのパンが焼けるブレッドオンブレッドがあったら、きっとすぐにこの教室に通ってたと思うわとずうずうしく呟いてみる(^^ゞ